大阪の主な産業
大阪府の経済規模は愛知県と並んで、東京都に次ぐ規模を誇っています。
大阪経済を支えているのは多様な産業です。
現在大阪では、非常に多くの企業が様々な産業を営んでいます。
今回は、そんな大阪の産業の中から主要なものをピックアップして紹介していきたいと思います。
大阪の産業状況
大阪の産業は関西地域では最大の規模を誇っています。
また、日本全体で見ても愛知県と並んで東京都に次いで2番目(または僅差で3番目)に位置しています。
大阪の府内総生産は直近の数字で約39兆円、そして府内に立地する事業所の数は約40万か所となっています。
この内、大阪市内に存在する事業所が19万か所に上り、上場企業の数は府内全体で400を超えます。
大阪の産業の大きな特徴は、様々な分野が集積されているということです。
具体的には、建設、産業機械、医薬品、エレクトロニクス、デバイス、化学、食品、総合商社、専門商社、百貨店、金融、バイオ、IT、新素材、ハイテク、ゲームコンテンツなど、非常に幅広い分野の産業が大阪に集まっています。
要するに、規模も大きく幅も広いのが大阪の産業であると言うことができます。
主な産業
次に、今回の本題である大阪の主な産業について見ていきます。
大阪はしばしば「商都」や「商いの街」などと呼ばれますが、実際に個別の産業を見ていくとこれが単なる別称でないことが分かります。
大阪の産業において最も大きな割合を占めているのは卸売・小売業です。
売上高から見た場合、この2つの産業分野だけで大阪全体の約80%以上を占めています。
総務省統計局が発表している「経済センサス」によると、この両分野の売上高は毎年50兆円前後で推移していることが分かります。
また、この売上高は全国的に見ても東京に次ぐ数字になっており、全国の卸売・小売業の売上に占める割合は約10%となっています。
大阪だけで10%を超えているわけですから、大阪は名実共に「商いの街」であることが分かります。
加えて、この両分野は企業数・従業員数も非常に多く、それぞれ全体の20%を占める数となっています。
卸売・小売業以外で言うと、大阪では製造業も盛んです。
売上高は10兆円を超えていますし、事業所数でも日本全国でトップに立っています。
従業員数では全国第2位、出荷額では全国第3位となっていますので、このことから大阪が全国有数の工業地域であることが分かります。
ただ、現時点では主要産業と呼ぶにふさわしい製造業ですが、事業所数や従業員数などの数字を見ると近年は下降気味となっています。
またそれに伴って、出荷額の全国シェアも減少傾向にあります。
ですので、大阪の製造業は卸売・小売業と違って今が踏ん張り時だと言えるかもしれません。
観光産業の未来
大阪の産業の中で今後の飛躍が期待される分野と言えば、何と言っても観光産業です。
ここ数年、大阪には観光産業を盛り上げる要素が次々と出てきています。
例えば、関西空港の便数増加、ビザの制限緩和、大阪万博の開催などです。
またこれに加えて、観光資源が多いということも今後大阪の観光産業を盛り上げる上で大きな追い風となります。
USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)は言うに及ばず、その他にも大阪には神社仏閣やショッピング施設、スポーツ会場(サッカースタジアム・野球場など)など、様々な観光資源が揃っています。
大阪を訪れる外国人観光客が数年前と比べて大幅に増加していることを考えても、今後は観光産業の大いなる盛況が期待されます。