大阪の県内総生産ランキング
大阪は歴史的に、経済の分野において日本の中で非常に重要な位置を占めてきました。
このことは現代においても同じで、各種の指標で見ても大阪が東京と同様に日本でも屈指の経済圏になっていることが分かります。
それを最も分かりやすく示すのが、「県内総生産」の数値です。
県内総生産を見れば大阪府の経済規模はもちろん、他県の経済規模との上下の関係を知ることもできます。
県内総生産とは?
おそらく、多くの方は「県内総生産」という言葉をほとんど見聞きしたことが無いのではないでしょうか?
県内総生産とは、国内総生産(GDP)の都道県版のことで、県内で算出されたサービスの総額から原材料費や光熱費などの中間投入額を差し引いたもののことを指します。
県内総生産の数値がトップなのは、言うまでもなく東京都です。
東京都の数値は2位以下に大差を付けており、尚且つこうした傾向が過去数十年に渡って続いています。
いわゆる一極集中現象の一端がこのことからわかります。
ちなみに、県内総生産の数値が最下位となっているのは鳥取県で、同県は長らく下位に沈んでいます。
またこれらのことに加えて、県内総生産を見ていくと色々と興味深いことが分かってきます。
大阪の県内総生産
次に大阪の県内総生産について触れていきます。
大阪の経済規模が非常に大きいということは誰もが知っていることですが、それが具体的にどのくらいの数値になっているかはあまり知られていません。
県内総生産の最新の数値は2018年の3月に発表されたものでは大阪府の県内総生産は2015年度において39兆1069億円であったと報告されています。
大阪の県内総生産が30兆円を超えるのはこれまで通りのことなのですが、一方で今回の発表で注目すべき変化もありました。
それは、大阪の県内総生産が愛知の数値を下回ったということです。
具体的には、愛知県の県内総生産が39兆5539億円となり、大阪の県内総生産を約4500億円分上回ったのです。
ちなみに、今回の発表分から県内総生産の算出基準が国際基準に合わせて改定されており、このことが大阪と愛知の逆転に大きな影響を及ぼしたことは間違いないと言われています。
現に、新基準を過去の年度に当てはめて計算してみると、2007年度に一時愛知が大阪を上回っていることが分かり、2013年度と2014年度も同じ結果になっています。
ですから、2018年の県内総生産も基準の変更によってもたらされた逆転現象だと解釈することができます。